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社長のコラム『風の見える朝』

No41. ベンチャー企業育成・大合唱のまちがい

投稿日:
投稿者:
大西秀憲
いわゆるベンチャー企業育成について書く。
ベンチャー企業を育成しようと多くの施策が用意されている。
これらの記事が新聞に載らない日はないだろう。
従来の企業業績が芳しくないから、これから期待するのはベンチャー企業だ!いう訳である。
そこで実に多くのメニューが用意されている。
  インキュベーション施設、研究開発助成金・補助金、投資、支援組織、などなど。
とにかく、「官」がベンチャー育成をしようとしているのだ。
これは、とんでもない間違いであると思う。

そもそも、育成したベンチャーが、金を稼ぐようになる確率の低さ!を考えたことがあるのか?
もっと言えば、なぜ?ベンチャーなのだろうか?
なぜ?中小企業・零細企業育成では、だめなのだろうか?
ベンチャー企業は「ばくち」のようなものである。
大きく育つのは千に1つか、万に1つである。
つまり、一握りは「鳴かず飛ばず」で終わり、ほとんどは「消えて無くなる」のである。
このことを、支援する行政側は知っているのだろうか?
(誰でもマイクロソフトのビルゲイツになると思っているのでは?)
消えて無くなる物のために「税」を投入するのは間違いである。

そもそも、金を投入したらベンチャー企業が育つと思っていたらお笑いである。
むしろ本当のベンチャーは「独立心」から始まる。
「人の金」(税金)だから湯水の如く金をばらまくことができるのであろう。
私は全く逆だと思っている。
恵まれた環境(金・設備・建物)は災いすると思う。
優れたベンチャーはハングリーから出るのではないだろうか?

私は、ベンチャー企業のインキュベーション施設を何箇所も見学したことがある。
それは「快適である!」・「恵まれている!」、そして『 空疎! 』である!
どこを見ても、話しても、「温室のもやし」を連想した。
そんな立派な建屋でスタートしなくても、倉庫かガレージでも充分である。
そのほうが成功するのではないか?

アメリカの経済はベンチャー企業で大きく変貌したことは誰もが認める。
日本の行政はこの成功だけを見て、アメリカモデルを、導入しようとしている。
これは必ず失敗する!
なぜなら、社会風土が違う。 文化が違う。
アメリカには、割り切った「投資家」(エンゼル)がいる。
この投資家がベンチャーを育てたのである。(日本には、割り切った投資家が居ない。)
・・・失敗したら金返せ!と言う投資家ではベンチャーは育たない。

なぜ皆が口を揃えて、ベンチャー、ベンチャーと言うのであろうか?
私には全く理解できない。
『中小企業』と呼ぶより、『ベンチャー企業』と呼ぶ方が耳障りが良いからではないのか?
ベンチャー企業と呼ぶには、それに相応しい内容が必要である!
弊社のことをベンチャー企業と言う人がいる。
残念ながら、私は「バクチ」をするつもりはないから、ベンチャーとは思っていない!
また、ローテクを売り物にしていて、ベンチャーと言うのは実におかしい。
なんでも、かんでも「ベンチャー」と呼んだらよいのではない。

もし、官がベンチャー企業に対して支援をするなら「税」ですればよい。
つまり、法人税・県民税・事業税・市民税を一定期間「タダ」にするのである。
この措置は創業時において実にありがたい。
それ以外は、知らぬ顔をして、見てみぬふりをして、放っておく。
本当に力のある(経営能力のある)ベンチャーなら、それでも育つ!
ベンチャー企業が成功するカギは総合的な「経営能力」である。
ベンチャー企業は「技術」だと思っている。
全てを決するのは経営能力である!!

そして、その経営能力は誰も教えることができない!
まして、国や県が出来る訳が無い。(そもそも彼らは経営をしたことがない)
だから官が笛と太鼓でベンチャー企業育成を叫んでも、頓挫するのである!!

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